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アナウンサーであることと英語コーチであること

アナウンサーであることと英語コーチであること

私が長らく積み重ねたキャリアは、日本語でのアナウンス業です。英語コーチを始めた当初は別のキャリアであるという意識を強く持っていました。英語コーチになってから始めたインスタグラムでは、当初アナウンサーであることは一切触れていなかったほどです。ところが、次の3つの点において、アナウンサーというキャリアがある英語コーチで良かったと感じています。

  1. 音に関する感覚は一緒
    日本語のアナウンス業を行う時は、必ずといっていいほど「日本語発音アクセント辞典」を使い、正しいアクセントや発音を心掛けています。アナウンサーは「音のことば」を常に意識しています。それは英語の発音記号や、文全体のイントネーションを英語学習者が身に着けるプロセスと一緒です。
  2. 声の出し方も一緒
    英語話者はお腹から声を出す腹式呼吸を行い、4,5メートル先に届くような発声が自然にできています。実はこれ、アナウンスの訓練も全く一緒。日本語は「ん」以外、すべて母音がくっついているため、省エネモードとも入れる「胸式呼吸」でも伝わってしまう言語なのです、子音が多い英語では「腹式呼吸」が欠かせません。
  3. 結局はコミュニケーション力
    英語の語彙がまだそれほどないからという理由で静かにしているのはもったいない話です。日本語を極限まで簡単な表現にかみ砕き、自分の手持ちの単語で何とか伝えてみる必要があります。その時に必要なのは、むしろ「日本語力」かもしれません。「聞き手にわかりやすくお伝えする力」です。これこそ私が長年向き合ったアナウンス業の核と一緒だと思っています。
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