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日経×woman アンバサダーブログVol.21

長すぎる通学時間は子どもの心に悪影響の調査結果、痴漢リスクも減らして快適な学校生活を

今回取り上げた記事

長すぎる通学時間にはうつのリスクが 1時間超は危険領域

睡眠時間や混み具合ではなく、通学時間自体が悪影響。そのワケは?

今回取り上げるのは「長すぎる通学時間にはうつのリスクが 1時間超は危険領域」です。

もう30年以上前の話になりますが、東京郊外に住んでいた私にとって、高校・大学時代の長い通学時間は大きな悩みの種でした。引っ越して欲しいと何度も親に訴えたものの、取り合ってもらえなかったことに絶望したことを思い出します。親は親なりに、マイホームへの愛着があったのでしょう。

特に大変だったのが、高校3年生の時の学校の通学と放課後の塾通いのダブル遠距離です。高校まで片道1時間。高校から都心部の塾まで片道1時間強。自習室で20分ほど睡眠をとって、塾の授業は夜8時台か9時近くまで行われたでしょうか。その後郊外の自宅に戻るのに1時間半近く。都心部から郊外行きの夜の電車は勤め人の皆さんでぎっしりで、座れるとしたらかなり自宅近くにさしかかってからでした。

塾が終わる度に、「あの距離を今日もこれから帰るのか」と天を仰ぎたくなる気持ちを毎度経験しました。体重もかなり減り、もしかしたら抑うつ症状一歩手前だったかもしれません。

今回の記事によりますと、通学時間が片道1時間以上かかる生徒は、30分未満の生徒に比べ、抑うつ症状が出るリスクは1.6倍、不安症状が出るリスクは1.5倍も高まることがわかったとのことです。

高校3年時の私が出した結論は、塾からの帰りの電車に関しては、「基本近距離の人しか使用しない各駅停車の電車を敢えて使用。帰宅までの時間は伸びてしまうが、座席に座りながら勉強する」という戦法でした。記事にもある「心のどこかで、長すぎる通学時間に対し『むだな時間を過ごしている』と感じ、それが心の負担となっている可能性」これを自ら排除したわけです。

現在都内の中高一貫校に通う私の娘は、たった一駅の距離しか電車に乗らずに通学しています。その分住居は狭いのですが、利便性には代えられません。幸いにして痴漢被害もこれまで皆無だとのことです。

私は週に一度、NHKのラジオニュースのアナウンサー業務をしていますが、あるニュースの中で、とてもためになる情報がありました。それは、埼玉県警が開発した「痴漢撃退アプリ」利用呼びかけのニュースの中にあった「痴漢に遭遇した時は、素早く身を守りつつ周囲に異変を知らせる方法として、その場でしゃがみ込むことが効果的」だというものです。数十年前の自分も含め、男女問わず必要としているすべての人に届けたい戦術です。アプリも便利だと思いますが、いざという時にすぐにそれを使えるかどうかはなかなか難しいものです。

子どもにとって、通学時間はコントロールできないものです。自らの経験からも、心身の健康を保つためになるべく負担がかからないよう、親が率先して調整することはとても大切なことだと思います。

日経×woman アンバサダーブログVol.21

現在の主な移動手段は電動自転車。社会人になってからは職住近接を心掛けていて、とても快適です。

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