
16歳女子チーム世界大会参加への付き添いで思う、可能性無限大の学びの力
4人の子育てに忙殺された17年間の専業主婦生活を経て、若い頃培った英語力を磨いたことから人生を激変させた室町博子さんの記事に大いに感銘を受けました。なぜかというと、私自身の30年以上前のアメリカへの留学経験が思いがけず生かされたという経験がつい最近あったからです。
11月2日から8日にかけて、中高生が英語で教養を競う「ワールド・スカラーズ・カップ」という大会がアメリカ・コネチカット州のイェール大学で開催され、16歳の私の娘と学校の同級生女子2人、付き添いの私も含めた計4人で渡米しました。
各国で行われる国内大会、それに続く国際大会をそれぞれ上位で通過したおよそ500チーム1500人が、45の国と地域から集結する大規模な大会。日本からも10チーム30人ほどがエントリーし、ワールド・スカラーズ・カップ日本事務局と大手旅行会社がタグを組んだ旅行パッケージも販売されました。しかし私自身も現地に行ってみたいという希望もあり、個人で航空券とホテルの手配をして行くことにしたのです。
ニューヨークのJFK空港からイェール大学への足は、コネチカット州まで運用サービスを行っているエアポートシャトルを使用しました。空港到着後、エアポートシャトルへの連絡は、唯一の大人である私が責任を持って行う必要があります。30年以上前にアメリカで体当たりをしてきた自分を思い出しながら、空港備え付けの無料ビジネス電話(コーテシー・フォン)を使い、シャトルを到着ゲートまで回してもらいました。
大会には、ディベート、ペーパーテスト、クイズ、エッセイライティングの4種目があり、それぞれの集合場所へ時間通りに子どもたちを送り出せるかどうかも、やはり大人である私が目を光らせる必要があります。大会から送られてくる資料をきちんと読み込み、日々の行動を計画しました。これも、30年以上前の留学時代、授業のスケジュールやキャンパス内の建物の場所をしっかり把握してから行動するよう努めた昔の経験を思い出しました。大会期間中の11月5日には、サマータイムが終了し、標準時間(冬時間)に移行する節目がありました。時計の針を1時間遅らせる必要があるものです。この作業も実に30年以上ぶりです。
子どもたちを送り出して空いた時間には、全員の衣類をホテルのランドリールームで洗濯、乾燥するなど、縁の下の力持ち業務も行いました。ホテルのフロントであらかじめ両替した25セント硬貨を何枚も持って、早い物勝ちの洗濯機や乾燥機の順番取りをするのは、自分自身が交換留学生として送った遠い昔と全く一緒。こうして追体験できるとはと、新鮮な驚きを持った気持ちで10日近くを過ごしました。
記事に取り上げられた室町さんも20代の初めに英検準1級取得、夫の都合でイギリスに5年半の滞在経験があるとのことで、これまでの経験をフルに生かして50代の現在もさらに高みを目指していらっしゃいます。若い頃の学びは決して無駄にはならないと強く思いました。
お陰様で娘の所属するガールズチームは、地域別東アジアで全体1位。ペーパーテスト部門で6位と素晴らしい頑張りを見せてくれました。飛行機の搭乗前、飛行機の中、ホテルの中、食事中まで勉強にいそしんだ結果だと思っています。また、ガールズの活動に賛同して支援してくださったレアジョブ英会話、Mixidea、Life is Tech!、そして物品提供の森永製菓inゼリーの関係者の皆様にこの場をお借りして厚く御礼申し上げます。
ガールズの今回の経験は、無形財産となってこれからの未来に何かしらのパワーを発揮することと思います。「女子だから」という理由で将来何かを諦めたりすることがなく、それぞれの持つ力を存分に花開かせてくれるよう、心から願っております。